自転車に関する法改正について思う
道路交通法の改正で、自転車の乗り方に大きな注意が必要になるそうです。
警察庁も困難なことを始めるものですね~。
某ハンバーガー店が行った『1分間チャレンジ』ではありませんが、普通、従事する現場も現場を統轄する本部も、実行困難なことを嫌がりますよね。
この改正は、議会が主導した部分が大きく、行政は押し切られた色合いが強いのではないでしょうか。理想論が大手を振った何年か前の仕込みじゃないか?と、無根拠に推測します。
東京 23 区内には『自転車王国』と言われるほど自転車が靴代わりの地域が、複数あります。
今は縦横無尽に乗り回している莫大な人数の子供から老人までに、新しく正しい知識をどうやって、かつどれほど普及させられるのか。
また、どうやって、かつ どれほど取り締りの効を上げて、遵守させるのか。
自転車が道路交通法に従わねばならぬ車輌の一つだと認知せず、徒歩の人間に限りなく近い扱いでルールはマナーの範囲だと誤解し深く思い込んでいる人。た~くさん、た~くさんいます。
ぽてちが子供の頃から受けてきた交通教育は、警察が講義するものであっても、語り口は基本的に後者でした。また、被害者となる視点に立ち、加害者となる視点が無い。今もほぼ同様に見受けられます。
自動車運転免許の教習・講習に自転車に関するものを取り入れて、徐々に普及させていく手。アリだとは思います。
でも、当たり前のことになるまで 50 年かかる仕事でしょうね。
そして予想する困難の第2。困難の本命です。
運転免許を持っていない違反者の身元を、どうやって確定するのでしょう。
所有者情報が確定できる自動車の違反金ですら、納付せぬ事例がたまりにたまり、逃げ得になりつつあるとの報道がありました。
運転免許も車輌登録も無い自転車においては身元を偽る逃げ得が多発し、すなわち結局、「見て見ぬ振り」が常態化するように思います。
逃げ得が多発して指摘を受けたら、現場にとっても、統轄する本部にとっても、マイナス業績点になることでしょう。
法の有名無実化は、時の情勢次第で「法を適正に執行すべき役所が何をやっとるか!」と叩かれる材料にもなってしまう。
とは言え、理屈を言うても実行困難なものは困難。現場でも困難で嫌な思いをする一方の仕事を求められれば士気が低下する。
よって、四季の大商談キャンペーン期間以外は「見て見ぬ振り」、および うっかり見てしまったときの「口だけ厳重注意」が自然な流れでしょうね。
本部が情勢に動かされたら突発のキャンペーンで一罰百戒の少数摘発と断罪を行って、大手メディアに報道させる。これまでも今もよくある『お約束のパターン』がいいところではないでしょうか。
また、業績を積みにくい交通行政部門の格が庁内でいよいよ下がり、配置を内心で残念に思う幹部職員が一層増えていくのでしょう。
このような事態に陥らせず、改正法を有名無実化させないためには、自転車運転免許の制度新設が必要だと思います。
1万人前後でずっと安定してもう減らせないと思われた年間死者数が、飲酒運転の罰則と取り締まり強化でストン!と5千人前後に半減して安定したように。
そのためにやはり、自転車運転免許の制度新設が必要でしょう。
取得時に正しい知識と遵法精神を授け、更新講習時に法改定の知識と遵法精神を授け、もしもの傷害事故や死亡事故の発生時には有責側の身元を確実に押さえて市民の権利を守るためにもウンヌン・・・。
これで、整然として正しく美しい社会に向けてまた一歩。理想的な美しい市民社会へ。
(もちろん、ぽてちは理想社会がやってくると思っているわけではありませんが。(笑))
すると・・・ 組織と建物と機材と人間が、たくさん必要になるはずです。
対象の多さと多様性から自動車運転免許と同じ扱いとはいかないはずで、東京であれば各区各市に一つずつくらい、自転車免許センターが作られていくことになるはず。
おぉ~! 仕事が、すなわちポストと動かせる予算が増える!
そこまで見越して押し切らせたなら、やはりサスガ!日本の官庁ですね。(笑)
必要な員数は、退職職員の再雇用でまかなえばよろしい。
建物と機材とシステムは、それぞれの業界がよろこぶ。三方一両得!
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