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2014.05.31

飛び入り万年筆2本

  


 使っていないという万年筆を2本、義父から提供いただきまして、その復活を図ってみました。v(^_^)

 どちらもインクを入れたまま長く置かれていて、インクが完全に乾燥して固形化。カジカジに固着しているよう見える状態でした。(^^;


 後で調べて判明したこと。黒軸の方は MONTBLANC 221 という銘。情報から見てみると、キャップの口輪にその通りの刻印がありました。
 もう1本のグレー軸も同じで、ペン先の色違い軸の色違いに見えます。だけどキャップの口輪には「 MONTBLANC GERMANY 」とあるだけ。ペン先の刻印は同じ 585 とある。

 この 221 という万年筆、どうやら非常なる柔らかさのペン先を持ち、首軸の分解は難度がとても高いとか。
 ペン先突端の形状は Meisterstuck でよく知る丸型を細研ぎしたのでなく、細長く尖ったもの。


 これだけ大量に乾燥固形化して見えると復活できるかな? と思いつつ、グレー軸の方に水を何度か通してインクを入れてみると、ちゃんと書けるようになったではありませんか。

 これならば!と希望を持ちつつ、状態がもっと悪く見える黒軸とともに洗浄液に浸けた。

 一晩たった状態です。煮詰めた煮汁?(笑)

 固形化したインク成分が、洗浄液に溶け出してきたんですね。ただの水だと、ここまでになりません。

 さらに半日、丸一日浸け置きした後に水を通して流すと、小さな粒になったインクがたくさん出てきます。
 こりゃ重症だわさ。(^^;;;

 黒軸の方が酷くて、グレー軸の方は比較してマシ。

 何度も何度も水を通して水に色がつかなくなってからも、ティッシュで吸わせると、だいぶ色がついた水が出てくる。

 ここでグレー軸の方を使ってみるテスト。

   


 面白い! こういうペン先は初めてだわさ。(^o^)


 ペン先が、柔らかいのです。すごくソフトなタッチ。初めて味わう感触♪

 細く尖った突端だとガリガリするのかな?と思いきや、そんなことなかった。よく整えられたら形状と柔らかさが、上手に受け流している印象。

 なうほど、現代の万年筆はボールペン慣れした現代の人に合わせてペン先が全体的に硬いとのこと、わかるように思いました。

クロップ拡大   


 俄然盛り上がってきた!(笑) 復活作戦、頑張ってみよう。(^o^)/

 グレー軸のインクを洗い流して、2本とも2回目の洗浄液つけ置きへ。

 初めの写真とこれは、2回目を終えたとき撮ったもの。ペン先の根本にインクの固着がまだたくさん・・・

  


 黒軸は EF シールが貼ってあって、 MONTBLANC の極細。国産だったら細字から気持ち極細寄りの太さです。
 極細だけど「軟」だから細字に近くなっている感じかな~。

 これ、極細寄りの細字なのにインクの流量がしっかりとしていて、なおかつ柔らかいのに線が安定して続きます。
 大きな字をササッと書いても、掠れが発生しません。ペン先が軽く紙に触れている限り、細い線がきれいに続く。封筒の宛名書きにだって使えちゃうくらい。かと言ってインク多過ぎで太くなっちゃうこともない。

 これは気持ちよい♪! 実用の道具にも良い♪

 貴重な1本だと思いました。道具としてよい具合でちゃんと役に立つ、 MONTBLANC らしい万年筆。
 3度目の洗浄液つけ置き洗いが決まり。(^o^)


 濃い人の blog 記事を読むと、至ってデリケートなペン先で、雑に書いていると先を曲げてしまうくらいだとか。
 かつて借りて使ったことがあるとの相棒が言うていた、「多少の事をしたって大丈夫なように作ってあるはず通用しないペン先らしい。よくぞ無事だった!(笑)


 乾燥固着が中症だったグレー軸の方。こちらは逆にチョイと難物です。

 義父が言うていた、字の書き始めに掠れが(よく)発生する、とのこと。その通りです。けっこうイラッとする。(^^;
 流量は絞るべきなほど多いですから、それで掠れるのはペン先の物理的な具合が良くないのでしょう。

 線の太さははっきりしません。物理的な状態を見ると黒軸と同じに見えるのですが、インクがだぶだぶと出て、国産の細字より太い。細字軟で、だいぶ中細寄りといった印象かな。もちろん、紙の質にも寄るのですが。
 インク流量を適切に調整したら、細字軟でやや中細字寄りくらいになるかもしれません。

 こちらは本格的な実用に供するならその前に MONTBLANC 銀座行きです。いくらかかるかな。(^^;)


 ということで、2本とも3度目の洗浄液浸け置き洗浄を行いました。黒軸の方は4度目も。


 その後、グレー軸は緑色のカートリッジを入れて、ちょいメモに供してみています。
 折を見て MONTBLANC 銀座に持ち込むつもり。


 扱いが決まらずにいるのは黒軸の方。極めて軟らかいペン先が、勢いに乗った速記に向かないんですね。座って、落ち着いて書く。そういう使い方向きだと思います。
 でないとペン先をひん曲げてしまいそう。(^^;)

 すると ぽてちは会社で使いにくく、相棒に「使ってみる?」と。

 今現在会社でメモ書きに使っている ぽてち提供の Meisterstuck 146 と使い分けるほどには書き物をせず、どちらか一方になってしまう。
 するとペン先が硬い Meisterstuck が心置きなく書けて、用途にもいい。

 とのこと。

 まぁ、一度試してごらんよ。義父さんから提供してもらったものだから、娘が使う方が望ましいと思うし。

 と、一週間使わせてみた。結論変わらず、 Meisterstuck 146 の硬さが安心して書けるそうです。(^^;)
 銀座で絞ってもらったインク流量が用途にちょうどよく、なのに掠れが発生せず良い感じで使えているし、と。

 うむ、ならば、ぽてちが家で使いましょう。(^_^)

 複数本を同時に使い分けるほど書かないから、時々で使うものだけインクを入れて、そのとき使わぬものは洗ってしまっておく、と。

 インク洗浄の面倒があるそんな使い分けをするのに丁度よい、時々無性に書いてみたい気持ちになる心地よいペン先を持っていますから。(^_^)

 
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