黒点騒ぎに思う
Nikon D600 の撮像センサー機構の内部にダストが侵入し、画像に黒点が写り込む現象が、大問題になっているとか。
実質的にこの現象への対策と思われる早々な後継機 D610 の登場前から ぽてちは耳にしていた現象だったりしますが、あっちの海の向こうとこっちの海の向こうでは今が旬の大騒ぎらしいです。
海の向こうの騒ぎを報じる記事を2つ3つ、チラチラと流し見した印象。2つの現象が混同されているように感じました。
一つは、シャッター機構から油脂質の飛沫が飛んで、センサーの表面に付着するもの。
もう一つは、センサーユニット内部奥深くにダストが入り込む深刻な現象。設計上のミスとか、普及機故の低コスト設計が原因に考えられる、『ヤバイ不具合』と言っていい症例かもしれません。
実は、この現象もかつての大昔に、どこだったかで耳にしたことがあるんですけどね。
で、深刻な方は、発症数が多くない印象です。
Nikon の対応指針を見ると、黒点現象がでてしまったら対応(表面清掃)するとのこと。対応(表面清掃)しても解消しなかったら、さらにパーツの交換をするとのこと。(センサーユニットの交換でしょうね)
現象の大半が表面の汚れだと判断しているからこそ「清掃する」と言うているはずで、分解&ユニット交換をする数が多いと見込んでいるようだったら、そんな悠長な対応をしていられないでしょう。
騒がれているのは端から「叩きのめす」ことが目的で、Nikon の言い訳が難しい少数例を前面に押し出しながら、数が多い油脂質飛沫現象を気づかぬふりで混同して大騒ぎの報道をしているように推察しています。
と同時に、油脂質飛沫現象をダスト内部侵入と同じく『欠陥』の類だととらえてヒートしているように見える話しもある。
これ、なんの裏付けもない、勝手な憶測です。そう考えるのが順当に思う、というやつ。読んだ記事その他を探して URL 貼る労をとる気も、なし。憶測としておきます。
なんのデータもなく憶測を重ねれば、深刻な侵入が1例に対して、油脂質飛沫は99例といったところじゃないか?と推測しています。
何かネタがあれば訴訟に持ち込んで大騒ぎなお国柄の地のこととして報じられていたユーザーの一人は、「レンズを交換せずに 1,000 枚撮影する実験をしたら、こんなに黒点ができた」と息を巻いているとのこと。
こちらは、まさしく油脂質飛沫の表面付着じゃないかな。
で、油脂質飛沫の付着は D3 発売直後にも複数のユーザーから訴えがあって、多くのユーザーが「そういうもの」だと諭していました。
シャッター機構から油分を含む飛沫がたまに飛んで表面に付着し、通常のダストと同じで黒点になるが、油脂質だからブロワーで吹いても取れない。 Nikon が売っているクリーニング キットでクリーニングすべし、と。
同時に、クリーニングを繰り返しながら撮影枚数を重ねていくと、そのうち発生しなくなる、とも。うちの D3 も、まさしくそうでした。
『あって不思議はない、普通のこと』で、対処方法と自然解消の知識はユーザーが備えている『準常識』。どうも、そういった扱いだった。
『常識』を知らぬ ぽてちは「ふぅ~ん、そういうものなんだ」と受け入れた。で、銀座 Nikon の講座も受けてきて、発生したらクリーニング。何度かしているうちに発生しなくなりました。
しかし・・・です。知らない ぽてちが知らぬままに受け入れた『準常識』も、ユーザーが多い量販機では同じにいかないでしょうね。
待望の普及価格フルサイズ機で たくさん売れた D600 は、これに相当すると思う。
まして、もっともっと数が売れている外国では、「そんなの知らん!」「他は起こってないじゃないか!」と考える D600 ユーザーが莫大な数、いるはず。
これって・・・
車が、少数の有資格者だけが扱うもので(ある種の口コミ文化・共有知が)あった時代と、誰でも免許を買えてウン千万台の車が走っている今の時代とでは、『常識』もメーカーが払っている注意の深さ・範囲も、全然異なるのと同じではないかと思う。
油脂質飛沫が飛んでしまうなら、そのことを広くしつこく周知する広報が必要でしょうし、そもそも発生しないよう作り上げなならんでしょう。
ここであらためて思うのが、カメラメーカー全般、 Nikon は平均より高度に『常識』を重んじるように見えること。柔らかく表現しました。(笑)
AF、デジタル化、手ぶれ補正、ダスト対策、小型化軽量化、EVF 、自動開閉バリア式レンズ防護、高感度性能向上、ステップズーム、ユーザー設定のダイヤル選択、etc・・・
概ね導入済みだったり、今は導入が始まっているものだったり、でも手ぬるかったり、それぞれですが。
どうしてこうしないのかしら?と思うことがチラホラあって、なっかなか・・・・
で、カメラメーカー全般、中でも Nikon に感じるのは、動きが遅い!と。(^^;)
マスのユーザー層に調査かければ出てくるはずの要望に、感度が鈍いと言うのかな。
無駄をしないキャラの相棒が OLYMPUS Stylus 1 をポン!買った理由の 1/3 は、なんと、レンズバリアだったりするのですよ。
ぽてちがいずれ E-M10 を導入したら常用しようと思っているレンズの選定ポイントも、自動開閉バリア式レンズキャップです。
8年も前に Ricoh GX100 で感心したものが、最近になってようやく、OLYMPUS でも採用されるようになった。
ちゃんとしたバリアだと、やはり比較的最近のこと、 Canon の開放 F 値が低い高級コンパクトにも採用されていたと思います。 Nikon 1 V3 と同時に出る標準ズームにもバリアが採用されるらしいです。
口径が大きめの高級コンパクトや交換式レンズでも採用例が見られるようになってきたのは良いことなんですが、鈍いと言うのかな~。遅いんですよね~。
話しを元に戻すと、カメラの『常識』を重んじて潜在ニーズへの感度の『鈍さ』となっているのと同根で、現地状況への感度と動きぶりが、今回の黒点大騒ぎを悪化させたのじゃないかと推察しています。
マスになれば大半は ぽてち同様にカメラの『常識』を持っていないわけで、そこに意図を持って取り上げて騒がれたら、あとは推して知るべし。まぁ、やられ放題になりますわ。(^_^;)
カメラの『常識』を持たぬ ぽてちが記事等を見て少し知っていたけど構わずやっていたのが、こんど試してみる気になったこと。
ハレ切り
このレベルだったりする~。σ(^o^;)
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