14万km 走った「足」が戻ってきた感じ
1000kmほど走ってみて。
Nikon D40,AF-S DX 18-55mm F3.5-5.6G VR
K1300GTは、まずまずの殿様姿勢で乗れるうえにノーズダイブが少なくて、ブレーキングによる疲労が少ないと感じます。ESAを Comfort に設定してサスペンションがよく動くようにしていてもそうなのだから、立派々々。
そして重い車体を十分に減速させられる強力なブレーキで、握ってすぐに効きが立ち上がってくるよう感じるし、効かない感を抱いて疲れることもない。
これが効きにくいと感じるようだと、強く握ろうとして手と腕が疲労するし、減速に緊張をともなうようになって全身の疲労を招きます。CB400SF から CB1300SB になって感じた大きな違いが、もう一段すすんだ感じ。
ノーズダイブによる姿勢の変化が少ないことは、動的なバランスが変わりにくいことへと繋がるからでしょうか。多少バンクしていてもブレーキをかける気になれます。
自分が流して走るくらいの速度域ならいつでも減速できて、ブレーキをかけることを苦に感じられません。交通量が多くてブレーキを強いられる機会が多い首都圏では、だいぶ助かる特性だと思います。
コーナリングの進路も、進路の修正も自在です。ラインをねらいつつ逐次修正しながらトレースしていくことが可能で、コーナリング中に対向車が現れても 20cm 30cm の進路修正をスッとできる。
自分の技量で CB1300 に乗ると物理運動が導くルートの一本のみ、決め打ちだったのですけどね。コーナリング中の進路変更と減速が(怖く感じて)難しく、センターに寄り過ぎちゃったときは対向車が現れないことを祈るのみで。
巡航状態の力学的安定から外れた状態に車体があるときは、二輪の力学に忠実な動き方をして、その動きがほどほどにクイックなバイクだったかと。ここらへんも、CB1300 はツアラーでなくスポーツバイクだと思った所以だったりします。
これら違いのあれこれが、緊張を低減して、緊張からくる肉体疲労の招きにくさとなっているのでしょう。たったの 1000km だけど、重さと車体の動きに体が慣れるにつれて、どんどん疲れなくなってきているようです。日曜日の 185km 程度では、まるっきり疲れていないことに気づきました。「まるっきり」です。
走りながら思ったことは、この感覚は無限の車高不変サスペンションを組んだ5代目アコード SiR でドライブしていたときと似ている。
高回転まで弾け上がってきっちり使えるのに低回転域の豊かなトルクで流して走る感覚と速度域、やや重く感じるターンインと安定して曲がる感触、体と神経の疲れ具合などなど。房総半島のくねくね道を走りながら、似ているようだなぁ、と。
RX-8 とは違います。あれほど敏捷でヒラヒラと自由自在にターンして、なのに極めてニュートラルな車体挙動で乗り心地もだいぶよい。そして、まともに操ればタイヤの減りが極めて少ない、そんな RX-8 とは違います。RX-8 は、別格な車体でしたね。
ESAの設定次第では RX-8 のような敏捷さと高いコーナリング速度を実現できるのかもしれません。ターン中のオンザレール感覚は RX-8 と似ていますし。ただ、二輪の平均より車体がだいぶ重いという一点で、やっぱり違って感じるだろうと考えながら走っていました。
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