珍しい試乗体験
Nikon D40,AF-S DX 18-55mm F3.5-5.6G VR
バイク関係の Webを渡り歩いているとよく目にします。BMW R1200 RT が長距離ツアラーとして多くの人に使われ、高い評価をされていること。その R1200 RT を試乗することができました。
そして、珍しい体験に消化不良を起こしているのでしょう。まだわかりません。どうして評価が高いのか。
普通であれば、短時間の試乗であっても、向き不向きで言えば不向きな状況での試乗であっても、体が味わったあれこれが少しずつ理解や言葉になってくるものです。世の好評・不評の理由を理解できて、自分なりの基準をもって納得し、自分なりに+-の評価をできるのが通例です。
ところが、世評と自分がいま抱いている感想とが、あまりにも違うんですね。
唯一のよりどころは、この言葉。「短時間の乗車では良さがわからない。好評どころか不評にすらなり得る。ところが、長時間乗るとじわじわと良さがわかる」
今の自分は「良さがわからない」段階にいるのでしょう。実際、短時間の試乗でしたし。どちらかと言えば不得手な町中。幹線道路とはいえ車が多く、車と一緒に走ることしかできませんでした。
しかしです。予想と印象のギャップが大きすぎるように感じているんですね。
大排気量ツイン。かつて乗ったことがなく、体験を消化するための素地がない。
つい期待してしまう低回転域の力強さと粘りが、期待ほどにはなかった戸惑い。
それでいて海外市場向けのままのギア比。やっぱり慣れが無く、扱い方がわかっていない。
縦置きクランクシャフト。初めての経験で、アクセルの on・off にともなうロール方向の慣性力の大きさにびっくり。
大柄なカウルから無意識に重さを予想し、予想を裏切る軽さと身のこなしに頭も体も混乱。
乾式クラッチ。耳知識だけで経験が無く、どこまで使っていいかわからず混乱。
なんてあたりかな?と、いまは考えています。もしかすると、自分が「エンジン」に求めるものと BMW BOXER の与えてくれるものが、基本的に違っているのかもしれません。
営業氏の「旅の道具です」「エンジンとの対話を楽しむ方向」という言葉が、先ほどから脳裏をよぎっています。
とは言え、「さすがだね♪」と思ったこともいくつかありました。
まず、大きなスクリーン。187cmの自分は、可動スクリーンをいちばん高くしても鼻より上くらいが出ていて、風を直接あびるのですけどね。ちょいと頭を下げてみると、無風・無音。もっと大きなスクリーンに交換すれば、いま求めている走行環境が文句なしの状態で構築できそう。
強力なグリップヒーター。CB1300 につけたオプションのものより強力だと感じます。似たようなもので、予想外によかったのがシートヒーター。あるといいものですね。
続けて気づいたのが、カウルの大きさと、ただ大きいだけでなく手も膝もすねもカバーして風があたらない形状になっていること。ちゃんと着ていれば、この季節でも晴れていればポカポカで移動できることでしょう。夏は・・・どうだろう?(笑)
絶対値が CB1300 より小さいだけでなく、重心が低くて中型のバイクに乗っているかのように感じさせる重量バランス。不慣れな自分はロール方向の慣性力との合わせ技でフラフラしてしまいましたが、慣れればヒラリ!ヒラリ!でしょう。
まとめると、CB1300 はエンジンと制御がきわめて洗練されていてギア比も使いやすいだけでなく、サスペンションをちょこちょこいじってセットが決まると実に素直で気持ちよくコントロールしていけること、その完成度の高さをあらためて感じた。ただ、やっぱりツアラーではない。
なんてところでしょうか。何の試乗をしてきたんだ?!、自分!(笑)
R1200 RT の世評の高さ、どういうことなのかが気になり続けています。
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