懸念と期待と
E-520超望遠600mmキットだそうです。
箱のデザインを見て、運動会や学芸会で子どもを撮りたいパパママをねらったと、即座に思いました。内容は?と見ると
* E-520ボディー
* ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6
* ZUIKO DIGITAL ED 70-300mm F4.0-5.6
* 2GB xD-ピクチャーカード(M-XD2GMP)
* 「E-520ワンダーブック」(ムック本)
なるほど、そういった内容でしょう。望遠の換算焦点距離からすると、いくら Olympusの強力手ぶれ補正でも三脚が足りないように思います。しかし、三脚をつけたら「自慢の手ぶれ補正にも限界があります」と広報するようなことになってしまいますね。
Impress Watchの記事によれば店頭予想価格 12万円前後。ヨドバシcomの価格が実際に¥119,800-也。通常 Point分に「もう一声!」で 10万円切り。ちょっとお買い得な設定です。
そして、書いてしまいましょう。実は、外箱のデザインを見た瞬間に、ぽてちはヒヤッとしました。
「ん? ここまでしないとならない?」と。そして「もしかしたら一眼レフブームはもう終わりで、これから泥沼の体力消耗戦入り?」と。
とは、外箱デザインが、ベタすぎます。EOS KISSが採ったイメージと違って、ベタ過ぎ。これは高品位なイメージも売り物のうちとする一眼レフカメラの売り方でないと思いました。
EOS KISSも Nikon D40も、実際にはだいぶお手頃価格でも、高品位な空気をちゃんと売っています。EOS KISSはママ向けの親しみやすさを重んじたイメージ戦略を採ったけど、ベタなイメージを上手に避けました。高品位な世界の空気を損なわない親しみやすさだと感じています。だから、高品位な商品に満ちている一眼レフカメラの世界に足を踏み入れるワクワク感も買ってもらえたと認識しています。
イメージって、特に見た瞬間に目に入る外箱デザインがうったえるイメージって、とても大切だと思うのですが・・・ 加えてお買い得な価格設定。いくら数量限定と銘打っても、いずれ二匹目三匹目のドジョウをねらうに決まっているし、表向きは在庫ありが続く可能性だってあるし。「とうとう手を出しちゃった?」と、ヒヤリ。
ベタな普及化を図るのは、当面は数が出ても、いずれは低価格化を伴うリスクに満ちた手でしょう。それは極少数の勝ち残り組の繁栄と、消え去るその他大勢への道。普及型大量生産の分野は、大勢で「まずまず」をやっていける時代ではありません。
こうして素人が考えることを Olympusがわかっていないはずがありません。勝ち残り組に入る自信があるのでしょうか。泥沼の体力勝負をできる資金的な背景と厚みのある商品攻勢をかけるロードマップを持っているのかしら。
5年後に、自分はバカな記事を書いたものだと思えたらいいのですが・・・ 今このタイミングでは懸念を抱かざるを得ないように思えます。
希望を込みで書きますが、フォーサーズマウントの規格を2本立てにしましょうよ、Olympusさん。ボディサイズに見合う小さなレンズを容易に作れるように。
現行の規格にとらわれなければ、新たに取り組めば、ミラーボックスだってもっと小さく追い込めますよね。素子の小ささを、他にない強みにしましょうよ。今のうちに、是非とも!
ウン十年前にライカが 35mm版を打ち出したときだって、フィルム面積の小ささをあれこれと言われたにきまってます。だけど、当時でもまずまず以上だった画質と、ハンドリングの良い小ささを持ちながら拡張性も高かったそのバランスが、後の勃興をもたらしたと想像します。
| 固定リンク
コメント